11月18日まで開催中の特別展「戊辰戦争と米沢」(後期)の見どころを、ちょっとだけご紹介します。
大日本国郡名所「新庄」
五雲亭貞秀 作
(明治元年・1868 8月)
米沢市上杉博物館 蔵
「大日本国郡名所」と題し、主に松前(北海道)から陸奥・出羽・越後を描いた連作7枚を展示しています。五雲亭貞秀は幕末の将軍上洛や長州戦争、戊辰戦争などの舞台を鳥瞰図にして描き、人々はこの錦絵を通して時事問題を読み取っていたと指摘されています。
戊辰戦争の影響が端的に分かるのが、「新庄」の構図です。錦絵(木版画)ですが、一連の作の中でも、新庄は伝存する例の少ない、貴重な資料です。
注目すべきは奥側、湯沢から院内、横手、角館(秋田県)へとつながる描写です。いずれも新政府と、庄内藩はじめ列藩同盟諸藩が七月から八月にかけて戦った場所です。この範囲を一体に描く構図は、戊辰戦争の推移を念頭に置かなければ、浮かばないものといえそうです。
このほかの作品も、戊辰戦争の影響を丁寧に描いています。ぜひ、ご来館の上、すみずみまでご覧ください。
展示の詳細はhttp://www.denkoku-no-mori.yonezawa.yamagata.jp/107boshinn.htm
特別展「戊辰戦争と米沢」
【期間】 平成30年9月15日(土) 〜 平成30年11月18日(日)
【休館日】9月26日(水)、10月24日(水)
【展示替】10月15日(月)〜10月19日(金)※常設展示はご覧になれます。
【開館時間】9:00〜17:00(チケット販売は16:30まで)
【入館料】 一般 620円(490円)高大生 400円(320円)小中生 250円(200円)
※( )は20名以上の団体料金
みなさまぜひご来館ください。
【お問い合わせ】
米沢市上杉博物館 0238−26−8001