2016年度の上杉文華館は「謙信を生んだ一族・長尾氏」をテーマにゆかりの文化財、貴重な史料をご覧いただきたいと思います。
【展示期間】 平成29年3月28日(火)〜4月28日(金)
長尾氏は桓武平氏の一族で、相模国鎌倉郡長尾郷(横浜市戸塚区)を名字の地とし、三浦氏や梶原氏、鎌倉氏、大庭氏、などが同族です。後三年合戦に活躍した鎌倉権五郎景正や、源頼朝に仕えた梶原政景らは一族です。しかし、鎌倉時代の長尾氏の動向はよく分からないことが多いのが実情です。宝治元年(1247)に執権北条時頼によって滅亡に追い込まれた有力御家人三浦氏に味方していたことから没落し、その後鎌倉幕府6代将軍に就任した宗尊親王に従って、京都から鎌倉に下向してきた上杉氏の家臣になったと考えられています。鎌倉幕府が滅び、室町幕府が開かれると、その重要メンバーであった上杉氏の活躍によって、その家臣である長尾氏も確かな記録にその名をみせるようになりました。
謙信は越後府中を拠点とした「府中長尾氏」と呼ばれる一族の出身です。この長尾氏は越後守護代を代々務めてきました。謙信もまた家督継承とともに越後守護代に就きました。
2016年度第13回目の上杉文華館は、「室町幕府のもとで@〜細川高国と〜」と題し、長尾為景の越後支配の安定に大きな影響を与えた室町幕府との関係、その中心に存在した管領細川高国との関係を紹介します。
4月29日(土・祝)にオープンする戦国時代展では、この高国の肖像画を展示する予定です。
【展示期間】5月25日(木)〜6月18日(日)[予定]
「国宝上杉本洛中洛外図屏風」は、1995年に狩野永徳が描いた際を想定再現された複製です。
▼ コレクショントーク
「謙信を生んだ一族・長尾氏 室町幕府のもとで@〜細川高国と〜」
平成29年4月2日(日)
14:00〜
場所: 常設展示室 上杉文華館
※入館料が必要です。
皆さまのご来館を心よりお待ちしております。
○お問い合わせ○
米沢市上杉博物館 0238−26−8001